〒274-0063 千葉県船橋市習志野台 2-6-15 1F/2F
新京成線・東葉高速鉄道線「北習志野駅」より徒歩3分

 
 診療日 

平日:9:15~18:00 土曜:9:00~17:00
休診日:日曜・祝日
成人歯科健診/妊婦歯科健診(船橋市)

お電話でのご予約・お問合せはこちら

047-469-9078

コラム

意外と知らない歯の構造

皆さんは自身の歯の構造を分かっていますか!?

むし歯には進行段階があり、これは歯の構造と深い関係がありますが、一般的にどのくらい知られているものか。歯科業界にいると分からないものですので、改めて解説しより多くの方へ周知できたらいいなと考えております。

歯の全体像を捉えよう

まず歯の全体像を捉えていただきたいと思います。

歯は見える部分の歯冠部と根(ね)と呼ばれる歯根部に分かれます。いわゆる歯として見えて認識しているのは歯冠部ということです。歯根部まであることは、模型やイラストで見たことがありご存知の方も多いと思います。しかし、歯冠部と歯根部の違いはあまり知られていないのではないでしょうか。大きな違いは歯冠部にはエナメル質というバリア機能を持つ層が一層あるということです。歯のイラストでは歯冠部も歯根部も白く描かれることが多くて、そこに構造的な差が会って大きな違いがあることは”あえて”図示されないかもしれません。このバリア機能を持つエナメル質というのは、口腔内とはいえ外に晒されている歯冠部を守るためにある層です。これがないと中身にあたる象牙質が口腔内で酸性の食べ物やむし歯菌が出す酸によって大きなダメージを受けてしまいます。反対に、歯根部は歯茎に埋まってる為に酸性にさらされることは少なく、すぐにダメージを受けることはありません。このように、バリア層が必要な部分にだけあるというように、構造によって特徴があるということです。

とても大切なエナメル質

歯冠部のバリア層に当たるエナメル質ですが、これは本当に大切な機能を果たしています。もしエナメル質がなかったとすると、中身の象牙質はとても軟いのであっという間にダメージを受けてしまいます。ダメージとは、飲食物の賛成の溶かす働きがあるものやむし歯の原因菌が分泌する酸です。しかも、象牙質は歯の本体そのものですので、その象牙質の中心部分には血管と神経が歯髄としてあります。毛細な血管や神経は象牙質全体に張り巡らされていますが中心部には集中しています。むし歯の原因菌の侵食がこの歯髄に達すると痛みを強く感じますし感染し犯されるので、菌や炎症が血流で脳や全身に回ってしまいます。菌や炎症が全身に回ってしまう恐ろしさは多くの方が想像しやすいと思いますので、虫歯の侵食(進行)は歯を失う以上に恐ろしいことであり、軽々しく許してはいけないのです。ダメージに弱い象牙質を守る役割を持ったエナメル質にはしっかりと守ってもらわないといけないですが、そんなエナメル質も万能ではなく、象牙質よりはダメージ耐性があるとはいえ虫歯の原因菌が分泌する酸には溶かされて穴を空けられてしまいます。ただ、エナメル質は象牙質とは違い若干の修復機能があるため、少し酸で溶かされた程度(脱灰)なら再石灰化して回復します。この回復機能があることもバリア層と言える理由です。エナメル質の機能や役割がわかると、その重要性がより理解できると思いますし、エナメル質が修復できない程に穴を空けられてしまい黒色が目視できるほどの虫歯というのは、よっぽど進行してしまったと言えるのです。

近年増加している根面カリエスの怖さ

歯の構造上、歯冠部はエナメル質で守られていて多少のダメージからは歯自体を守ってくれていると説明しました。では歯根部の役割というと、顎骨と歯肉からなる歯茎に埋まっている歯自体を樹木の根のごとく抜けないように定着させる役割となります。これは「歯根」の名前の通りですね。先に述べた通り、歯根部にはエナメル質のようなバリア層はなく象牙質のままです。それは正常な状態だと歯茎に埋まって隠れているからであり、歯冠部のような外に出ているべき箇所ではないのです。そんな歯冠部は歯周病が原因で歯茎が下がってきてしまうことで表に出てきてしまいます。「歯茎が痩せて〜」といった表現がなされますが、痩せるなんて響きの良いものではなくて歯茎内部の骨が歯周病で溶かされてしまったことで地盤沈下の要領で落ち込んでしまっているだけなのです。もうイメージできた方もいるかもしれませんが、歯茎が下がって歯根部が表に出てきてしまうと、そこは虫歯の原因菌が分泌する酸で溶かされやすく歯冠部のそれに比べると何倍ものスピードで進行してしまいます。歯冠部よりも厚みのない歯根部は、虫歯が進行すると早くに歯髄に達する可能性が高いことで、より重篤化しやすい特徴もあります。これが根面カリエスという特有の虫歯症状です。現在、昔に比べると高齢の方でも歯を多く残せている傾向が強まり「8020(80歳で20本の歯を残しましょう)運動」の成果が見えているからこそ、歯根部があればそこに歯周病の原因菌の巣となるプラークが溜まりますので先の症状が進行してしまうのです。つまり、歯の構造をより理解していくと、どんな状態が良好か不良かが分かりますし、一番怖いのはどんな状態かも分かってくると思います。『残っている歯が多いから良い』といった勘違いもしてはいけませんので、状態をよく把握したうえでケアを実践しないといけないと思います。

 

これからも引き続き、お読みの皆様のちょっとした”タメになる話”を発信していきたいと思います。

今後とも、北習志野駅チカ 習志野台の歯医者 船橋すずき歯科口腔外科矯正歯科 をどうぞ宜しくお願い致します。

2025年12月2日

検診・歯石取り・歯のクリーニング・フッ素塗布などもご予約いただけます。3ヶ月先のご予約もお気軽にどうぞ。

047-469-9078

診療時間

 
診療日

平日:9:15~18:00 土曜:9:00~17:00

休診日:日曜・祝日
成人歯科健診/妊婦歯科健診(船橋市)
※ 2022年4月より、水曜診療を開始しました。
※ 診療日は都合により変更する事があります。詳しくは診療カレンダーをご参照ください。

047-469-9078

〒274-0063
千葉県船橋市習志野台 2-6-15 1F/2F
新京成線・東葉高速鉄道線「北習志野駅」より徒歩3分